Taka’s blog / タカブロ

タイ駐在でメーカーの工場で働く40歳。 読書,タイ料理,ビール,旅行,テニスが好き / A Japanese working at factory in Thailand. Likes; Reading (Bussiness,Novel,Comics), Thai food,Beer,Travel,Tennis,

感想:「タイ人と働く」ヘンリーホームズ、スチャーダータントンタウィー(めこん)

 

タイ人と働く―ヒエラルキー的社会と気配りの世界

タイ人と働く―ヒエラルキー的社会と気配りの世界

  • 作者: ヘンリーホームズ,スチャーダータントンタウィー,Henry Holmes,Suchada Tangtongtavy,末広昭
  • 出版社/メーカー: めこん
  • 発売日: 2000/03
  • メディア: 単行本
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 この本との出会いはタイ工場への赴任を言い渡された帰り途中のジュンク堂書店でした。このような専門的な図書をその日のうちに探すとなると大きな書店に限りますね。

 この本は、2000年に発行されていて、なおかつ西洋人の筆者なので、直接的に日本企業で働く人の実態に即して書かれていません。しかし、タイ社会やタイ人の価値観、人間関係を重視する姿勢などが注意深く書かれており、外国人がタイ人と仕事をするうえでは予備知識として相当役立つと感じます。というのも、ほほえみ1つとっても、その裏に潜む意味が多岐に渡っていて、そういった意図があると知らなければ、そのメッセージに気を使うこともできず、関係をこじらせるリスクがあるからです。また、タイ人の社会に対する捉え方の違い、家族のように親しい人たちへの親切さと、世間一般に対する無責任・無関心さのギャップなどは外国人から見て理解しがたい部分が多いです。本書の結びで訳者の末廣昭氏が解説で語っている以下の点は、現在タイ工場で2年半働いてみた後の実感としてその通りだと思います。

タイの職場・企業観を理解する上で鍵となる概念は、私の考えでは「三つのS」である。つまり、サバーイ(心おだやか。心身ともに健やかで気疲れしない)、サヌック(心がうきうきする。楽しい)、サドゥワック(便利、肉体的な負担や苦労を軽減する)の三つである。 

 駐在開始の当初、日本人の仕事観だと仕事時間中にワイワイ騒いでいたり、仕事で深刻な失敗があってもニヤニヤしていたり、のんびりしていたりするのを見るとイライラしました。しかし、駐在と現地従業員では多勢に無勢、すべてを押し切ることはできません。彼らの内在的な論理を自分なりに把握して付き合い方、攻め方を考える必要があります。

これはTakaが2017年時点で行き着いたタイ人の職業観とその攻略方法です。

(Taka持論:タイ人の職業観)

1.最少のカロリー消費で最大の効用を得たい

とにかく楽をしたがる。出来るだけ汗をかかずにやろうとする。物はまとめて運ぶ、人に頼れるものは人にやってもらう、甘える。正しいやり方を知っていても、めんどくさいのは嫌い、サボれるギリギリまでサボろうとする。一方で、前例にとらわれず効率的なアイディアも出てくるのでローコストを実現する強みでもある。

2.起きていない問題は問題ではない

タイ人スタッフは発生した問題に対しての処置は決して遅くない。でも、日本人的な「転ばぬ先の杖」、先回りした予防の動きは悪い。前出1の考え方とも通じるが、起きていないことを気にするだけ無駄という考え方があるように感じる。日本人から見ると失敗してからのリカバリーは最初からちゃんとやるよりも時間も手間も無駄なのになぜ。。と思うのだが、このニュースをみてそうかと合点がいった。

www.globalnewsasia.com

東南アジアでは経済的にも決して下のほうにいないはずのタイがなぜ交通事故死がこんなに高いのか。シートベルトしない、ノーヘル、バイクに大勢でのる、飲酒運転など当たり前の理由で多く亡くなっている。ある意味、命がかかっていてもルールを守らない。問題(事故)が起きるまでは問題でないから、メンドクサイ各種のルールを守らない。命がかかってもルール守らないのに、仕事のルールなんて守るわけないよね。

そんなワケで、Takaが行き着いた攻略法は以下です。工場現場での失敗を減らすため、成果を損なわないために実施しているのが失敗の前段階(異常)を見えるようにして、それを処置するように徹底して監視・指摘することです。例えば倉庫で部品切れして製造ラインを止めるのが失敗だったとして、倉庫に対して出た出庫指示に対する棚からのピッキング時間の遅れを問題視したり、製造で使う1日前に倉庫に棚入れが終わっているかを問題視します。タイ人スタッフから見て、その異常をうるさく言われることを問題にしてしまい、その問題に処置させます。結果的に、製造ラインで部品切れしていた問題に処置していた世界から少し予防に近い形になります。それが出来たら、各異常の管理ポイントについてタイ人マネージャー、現場監督者に責任を割り当てていって、結果が出るまで指導を続けます。個々人の能力差・やる気の差でできない場合は責任範囲を分割していきます。当然、仕事量には偏りがでますが、それはよくやってくれる人には評価で返すなりして、仕事できる人・できない人がそれぞれちょっと背伸びして頑張って結果も出て快適に仕事ができるように組織分担を設計して運用していきます。

今回は、本の感想に対してTaka持論のウェートが大きくなりすぎてしまいました(笑)同じようにタイの現場で頑張っている日本人の方のお話をお聞きできると嬉しいです。